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メインフレームモダナイゼーションとは?老朽化したメインフレームの課題を解決する手法

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脱メインフレーム&脱レガシーシステム DX(デジタルトランスフォーメーション) OpenFrame7

メインフレームモダナイゼーションとは、老朽化した高価なメインフレームが抱える課題に対処するためのソリューションです。この記事では、デジタル革新やアジリティ、クラウドネイティブ、モバイルアプリ、オムニチャネル体験など、変化に対応できないメインフレームの問題点を解説し、迅速かつ効率的な近代化手法について紹介します。また、成功したメインフレームモダナイゼーションの事例も取り上げます。

メインフレームモダナイゼーションとは

メインフレームモダナイゼーションは、数十年前のメインフレームとそのアプリケーションの維持にかかるコスト効果の高い解決策です。この手法は一般的に「リホスト」や「リフト&シフト」とも呼ばれ、重要なコアアプリケーションをメインフレームから移行し(「リフト」)、クラウドや新しいハードウェアに移行させる(「シフト」)ことで実現します。最も包括的な形態では、「リプレース」と呼ばれ、メインフレームに収容されているすべてのコアビジネスプログラムとデータを最新のシステムに移行し、その後メインフレームを廃止します。

メインフレームモダナイゼーションの手法

メインフレームモダナイゼーションにはいくつかの手法があります。まず、MIPS削減とリプラットフォームがあります。MIPSは「millions of instructions per second」の略で、コンピューティングリソースの消費量を示す指標です。MIPS削減では、リソース消費が多いメインフレームのワークロードをクラウドやコストの低いオープンシステムに移行します。リプラットフォームでは、レガシーアプリケーションを近代化し、データ構造をミラー化し、自動化ツールを使用してオープンシステムやクラウドプラットフォーム上で変換します。プログラムのコンパイルやシーケンシャルなファイルの変換、新環境のインストールと構成も行います。また、クラウドへの移行においては、アプリケーションをクラウドネイティブに再設計することも含まれる場合があります。

メインフレームモダナイゼーションの仕組み

メインフレームモダナイゼーションでは、メインフレームアプリケーションをビジネスロジックの変更なしに、多階層のSQLベースのx86環境やクラウドなどのオープンシステムで再コンパイルします。この新しい環境では、メインフレームプログラミング技術で必要とされる開発・実行環境を提供する専用ソフトウェアが動作します。メインフレームアプリケーションが移行されると、最小限のコード変更で機能を維持できます。

成功したメインフレームモダナイゼーションの事例

以下に、成功したメインフレームモダナイゼーションの事例をご紹介します。

事例1:グローバルな保険会社がコストを大幅に削減

グローバルな損害保険会社が直面していたメインフレームの課題とは?その解決策として採用されたメインフレームの近代化は、いかにしてコスト削減と効率化をもたらしたのでしょうか。本事例では、その成功例に焦点を当てます。グローバルな損害保険会社は、基幹業務システムを1,600 MIPSのIBMメインフレームに保持しており、そのフットプリントは19,000のバッチプロセスに及びました。しかし、メインフレームの老朽化と管理の複雑さがコストを増大させていました。そこで、保険会社はメインフレームの近代化を決断しました。この近代化により、保険会社はより低コストで管理しやすい環境を手に入れました。具体的な成果としては、CPU性能の向上(10,000 MIPS)、1秒あたりのトランザクション数の増加(4倍)、200ミリ秒の応答時間、バッチ処理の最適化などが報告されています。

結論:このプロジェクトによって、保険会社はプロジェクト後の5年間で1750万ドルのコスト削減が見込まれています。このような大幅なコスト削減は、保険会社がイノベーションに資金を注ぎ込むための余裕を生み出しました。また、レガシーアプリケーションの近代化により、保険会社はより柔軟で再利用可能なモダンなアプリケーションを実現し、顧客体験の向上にもつながりました。

事例2:メインフレームの近代化により、米国の大手小売業がTCOを削減しROIを向上

米国の大手小売業が抱えていたメインフレームの課題とは?近代化の選択がもたらした効果とは何でしょうか。本事例では、メインフレームの近代化によってTCOが削減され、ROIが向上した実例を紹介します。米国の大手小売業では、9,500 MIPSの基幹業務システムを6台のIBMメインフレームに保持していました。しかし、ライセンス料とメインフレームの維持費が毎年大幅に増加しており、コストの上昇が深刻な問題となっていました。この小売業は、TCO削減とより俊敏なビジネス運営を目指して、IMSアプリケーションのためのメインフレーム近代化ソリューションを選択しました。その結果、メインフレーム環境と比較してTCOが大幅に削減され、コストが50%削減されたと報告されています。さらに、この近代化によってROIも向上しました。小売業はより効率的に運営できるようになり、投資の収益性が高まりました。このような成果は、メインフレームの近代化が企業にとって戦略的な選択肢であることを示しています。

結論:米国の大手小売業がメインフレームの近代化を選択した結果、TCOが削減され、ROIが向上しました。IMSアプリケーションのための近代化ソリューションは、効率的なビジネス運営とコスト削減を実現するための有力な手段となりました。この事例からも、メインフレームの近代化が企業の競争力を強化する重要な要素であることが明らかにされました。険会社のメインフレームの近代化は、コスト削減と効率化に大きな成果をもたらしました。保険会社はCPU性能の向上やトランザクション数の増加など、数々の利点を享受しています。このような成功事例からも、メインフレームの近代化が企業にとって有益な選択肢であることが示されています。

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