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株式会社アイチコーポレーション
本社所在地:〒362-8550 埼玉県上尾市大字領家字山下1152-10
創業:1962年(昭和37年)2月2日
事業内容:電力・電気・電話・通信工事用機械化車 両、及び建設・荷役・造船・鉄道用等工 事用機械化車両の製造・販売
適用ソリューション:OpenFrame


COBOLで組んだ業務アプリは、今も企業競争力の源泉

株式会社アイチコーポレーションは、「高所作業車」「穴掘建柱車」「ケーブル工事車」などの機械化車両を製造する特殊車両メーカーであり、車両の設計、製造、販売から、メンテナンス等のサービス、中古車としての売買、作業員の資格取得や研修に至るまで、幅広い事業を展開している。

工事現場で働く顧客企業と密接にコミュニケーションを取り、現場の意見や要求に耳を傾けながら、車両の操作性や安全性の向上に活かしている。

2015年、同社ではメインフレーム上で動く業務アプリケーションの抜本的な見直しにとりかかった。同社の業務アプリケーションは、ものづくり部門で用いる生産管理や進捗管理、営業が用いる顧客との取引記録、アフターサービスなど、同社のほぼすべての業務がこのシステム上で動いている。

そのほとんどは、開発言語COBOLで独自に作られていたもので、オフコン時代から、40年近く改良を加えながら使ってきた。

これまでに何度か「汎用的なパッケージに置き換えられないか」と検討したことはあった。しかし長い時間を掛けて改良を加えた結果、「かゆいところに手が届く」ようになり、これをなくしては現場が混乱し、生産性が大幅にダウンすると思われた。

その風向きが大きく変わったのは、トップダウンによる指示だった。情報システム部長の関元信氏は「2014年12月、経営層から、5年後、10年後を見据えて情報システムを見直しをするようにとの指示が下ったのです」と語る。

10年後を見据えたITシステム刷新を、わずか10ヶ月で実現

しかし時間は残されていなかった。トップダウンの指示から10カ月後には、契約中のホストの更新タイミングが来る。

現実的な解決策は高額なホストから安価なホストに切り替える方法だが、「10年後を見据えた業務改革」につながる将来性は期待できない。SAPやJAVAで作り直す案は、時間が掛かりすぎる。

そして選ばれたのがリホストだった。リホストとは、メインフレームの業務アプリケーションを、新しいオープン系のプラットフォームへ載せ替える手法である。リホストなら作り直す必要はなく、コストを抑えられ、将来の発展も期待できる。

しかし、短期間でリホストを実行できるSIer探しは、難航を極めた。数社に声を掛けたものの、スケジュールを伝えただけで、「間に合わない」「エンジニアをアサインできない」と返ってくるばかり。唯一「10ヶ月でもリホストが可能」と応えたのが、情報技術開発株式会社(以下、tdi)だ。

そのtdiが提案したリホストソリューションが、日本ティーマックスソフトの「Tmax OpenFrame」だった。Tmax OpenFrameは、従来のメインフレームの上で稼働する業務システムを、コード変換するだけで、オープン系のプラットフォーム上で使えるようにするものだ。

Tmax OpenFrameの評判を探ってみると、その評価の高さに驚いた。特に2バイト処理に強い点の評価が高かった。欧米系のリホストソリューションは、日本語を始めとする2バイト文字の処理でトラブルを起こしやすい傾向がある。その点、同じアジアである韓国製のTmax OpenFrameは、2バイト文字の処理に強い。リホスト市場は韓国より日本のほうが大きく、Tmax OpenFrameそのものが日本語処理を想定して開発されていたことも安心材料となった。

リホストでオープン系へ移行。競争力を向上させつつ、運用、保守、コストの負担を軽減

tdiが手を挙げたのは2015年3月。そこから役員会議で承認を受け、正式に発注。そして、予定通り2015年の末に、リホストの作業が完了した。情報システム部 運用担当部長の鯨井 裕氏は、「動いている業務アプリケーションは以前と同じ。利用するユーザーにとっては大きな変化はありません。しかし、運用する情報システム部にとっては、運用管理の効率化、システム開発の効率化が大きく向上しました」と語る。

従来のメインフレームはオンプレミスだったが、新しいプラットフォームでは、プライベートクラウド上で稼働させることになった。その結果、ハードウェアのメンテナンスが不要になり、情報システム部の運用の負荷が大幅に軽減された。

運用監視も自動化された。従来はCUI操作で、コマンドを送ってサーバーの状態をチェックしていた。ところが新環境では、GUIのツールとなり、ログやジョブの管理がリアルタイムに把握でき、トラブル発生時には通知が来る。

システム開発や改良も効率的になった。情報システム部 開発課 課長の野田 潔氏は「今もなお、COBOLで組んだ業務システムは、現場の要望を受けて改良を加え続けています。以前の3270エミュレーターの画面では表示行数の制約があり、スクロールを繰り返しながら開発していました。ところが新環境では、広い画面で効率よくプログラムが書けます」と語る。

バッチ処理も早くなった。特に月次処理を行う時期は、ホストが混みあい、通常よりも遅延が発生していたのだが、新システムでは混みあう時期であっても処理がスムーズに行われるようになった。

鯨井氏は、「オープン系、クラウドへの移行によって、他のシステムやデータベース管理システムと連携しやすくなり、情報の有効利用がさらに進みます」と語る。関氏は「今は、新しいプラットフォームへの移行が終わり、業務改革のための基盤ができたところ。これからが業務改革の本番です」と将来への意気込みを口にした。

同社にとって長年改良を加えてきた業務アプリケーションは、他社と差別化するキーとなる重要なもの。それがTmax OpenFrameによって新時代に合わせて生まれ変わった。

Tmax OpenFrameのご紹介

Tmax OpenFrameは、メインフレームシステムのアプリケーション、プロセス、及びデータを抽出して柔軟なオープン環境へのマイグレーションを実現する「メインフレーム・リホスト・ソリューション」です。ビジネスロジックやアプリケーションロジックの変更なしで、メインフレームのプラットフォームからUNIXプラットフォームへのシステム全体のマイグレーションを可能にします。

Tmax OpenFrameは、企業様のビジネス環境の変化に迅速かつ柔軟に対応できるシステム構築を可能にします。

Tmax OpenFrameが解決する課題

  • メインフレーム基盤システムの管理維持コストの削減
  • アプリケーション新規開発の時間的・コスト的な負荷
  • マイグレーションの難しいアプリケーションを、できる限り企業様の負担なく移行
  • 目まぐるしいビジネス環境の変化やユーザーニーズの多様化に対応
  • メインフレームによるシステム全体のパフォーマンス低下を改善
  • 将来的なリビルドを効率的に実現

Tmax OpenFrameの特徴

  • 当社のリホスト・ソリューションは、性能や安定性に対するサポート体制が万全であるため安心です。
  • 全てのアプリケーションやデータ、ユーザインタフェースなどをオープン環境にマイグレーションできます。
  • 「ジョブ制御言語」(JCL)を 付加的な変換作業なしで処理することができます。
  • 現在および将来の、手間・時間・コストを大きく削減することができます。
  • 他システムとの連携及び拡張性に優れています。
  • メインフレーム基盤のアプリケーションで使用されていた、ビジネスロジックのアドバンテージを継承し、有効に活用します。
  • メインフレームより便利なGUI方式で、システムの各種状況をまとめてモニタリングできます。

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